大阪北浜でヒプノセラピー(催眠療法)、クラニオセイクラルセラピー、エネルギー療法をしているアンセラです。(サイトはこちら→Ancella
マジでやらなければいけないのに、やる気がしないとか、どうしてもできないとか。
両極端の時ってないですか?
これは、もちろんできない理由があるのですが。
仕事をやらなければいけないけれども、やりたくない、でも、やらないと食べていけない。
仕事をしても、持病があって、そんなにがっつり働けない。
というクライアントさん。
夫からのモラハラで、離婚を考えている女性クライアントさん。
離婚は考えているけれども、いざとなったら、できない。
できない理由は、金銭的なこともですが、
私がいなかったら夫は大丈夫か、夫がかわいそう。
モラハラは自分のとらえ方の問題で、少し我慢をすればいい。
暴力を振るわれているわけでもないし、と。
離婚をしたいと言いながら、離婚をしたくないとも思っているクライアイントさん。
どちらも両極端です。
こんな時、ゲシュタルトセラピーと、サイコシンセシスのサブパーソナリティを組み合わせてセラピーをしていきます。
サイコシンセシスの考え方で、人はいろんなパート(面)を持ち合わせて、自分を形作っています。
真面目な自分、頑固な自分、好奇心旺盛な自分、等々。
その自分をサブパーソナリティ(副人格)と言います。
で、その両極端の自分にフォーカスをしていきます。
上記の女性の場合だと、
「離婚をしたい自分」と「離婚をしたくない自分」
となります。
と、同時に、ゲシュタルトセラピーでやり方のひとつに、エンプティチェア(空き椅子)というのがあります。
これは椅子に自分が問題と思っている人物が座っていると仮定して、ロールプレイをしていくものです。
今回は
ひとつの椅子に離婚をしたい自分、もうひとつの椅子に離婚をしたくない自分で、その椅子に実際に座ってもらいます。
不思議な事に違うパートの椅子に座ると、体の感覚が変わります。
例えば、緊張している自分の椅子に座ると、体がきゅっとなって、体に力が入って肩が上がる感じがします。
で、離婚をしたい自分の椅子に座ってもらい、そのパートの言い分を聞いてきます。
「離れたい、しんどい、自由になりたい」と離婚をしたいパートが言います。
「離婚をして生活できるの?お金はどうするの?嫌な事は一日の内の30分ぐらいやん。それぐらい、我慢できるやん。
それぐらいみんなしてるよ。みんなそれぞれ、いろんなことで我慢してるねん」と、離婚をしたくないパートが言います。
これらのパートの意見をまず聞いて、お互いで折り合いをつけていきます。
だいたいは折り合いをつけて、お互いが納得した条件で終わるのですが、この女性の場合、折り合いがつかない。
離婚をしたくないパートにゲシュタルトの誇張法というのをやってもらいました。
誇張法というのは、今感じている感情を言葉にして、大きな声で復唱してもらったり、無意識にしている動作をオーバーにやってもらいます。
例えば、悲しいと感じていたなら、
「私は悲しい!私は悲しい!私は悲しい!私は悲しい!」と
大きな声でくり返して言ってもらいます。
言っているうちに、自分の中から、違う言葉が浮んできます。
またそれを大きな声でくり返して言ってもらいます。
それらをくり返しているうちに、自分の無意識の言葉だったり、抑圧していた感情がでてきます。
で、女性に言ってもらいました。
こんなふうに言葉が変わってきました。
「離婚をしたくない」→「離婚をしたらだめ」→「ちゃんとしなければいけない」→「私はだめ」→「私はバカにされても仕方ない」
この流れからわかるように、この女性が受けていたモラハラは自分自身が招いたことなのです。
言い換えれば、「私はバカにされても仕方がない」と思っているから、モラハラの状況にいるということです。
この女性は「私がいなかったら夫は大丈夫か、夫がかわいそう」という意識が共依存です。
自己価値が低いと思っているので、頼りにされていると思うことで、自分の価値が上がると無意識に思っています。
自己価値が低いので、「バカにされても仕方ない」と思うのです。
その女性自身が、最後の言葉に愕然となっておりました。
離婚云々よりもまず、自分の自己価値を上げていくことを決めて、終わりました。
私自身も、好きな仕事なのに、どうしてもしたくないということがありました。
同じように椅子を使ってやると、
仕事をしたくない自分が
「やりすぎて疲れてしまうから、私がセーブをしている」
ちゃんと理由があるのですね。
お尻に火がついてるのにできない、やりたくない、こんな時、ぜひおこしください。
ほほほ。
人間だものー。
仕事をしたくないクライアントさんは折り合いをつけて終わりました。
よかった。